ヒプノバース(催眠出産)出産記Ⅲ ~a.m.10:42-p.m.3:00~ 生まれた!

ヒプノバース(催眠出産)出産記Ⅰ & Ⅱ からの続きです~

 

誕生した娘を腕に抱いて日本語で話しかけていると、
微笑みと温かい愛のこもった心地よい空気が流れはじめました。

私は、“今この世界”へと帰ってきて、
助産婦さんにとっての“いつものミホ”に戻りました。

そしてふと娘をよく見てみると・・・

“なんだか随分ムチムチしてない??
・・・なんだか大きくない???”

とっていた体勢からベッドへ戻り、
娘をタオルにくるんで夫と一緒に娘を囲みました。

娘は、全く泣くことなく穏やかな顔をしています。

自然に穏やかに生まれた赤ちゃんは泣かないと、今回は事前に知っていたので、
何も心配はしませんでした。(息子も泣かなかったけど、逆に心配になった)

娘は、まぶしい光を当てられることも、水の吸引も、すぐに臍帯を切断されることもなく、
生まれたらすぐに私たちの腕へ、そのままの姿で寄り添うことができました

ベッドで娘を抱いていると、会陰が重くしびれる感覚があり
会陰が切れた事が分かりました。

胎盤が出てくると、陣痛の波がすっかりと去って
すっきりとした感覚になります。

異常がないことを確認するとVちゃんとKは部屋を出ていきました。

私は自分が全く疲れていなくて、逆に元気いっぱい気分爽快なのを感じました。
このまま立ち上がってスタスタ歩けそうな気さえします。
(が、後で立とうとするとそれが難しい事が分かるのですが・・・)

娘と家族だけでの時間を十分に楽しんだ後、ふたりがまた部屋へ入ってきました。
臍帯の脈動はすでに止まっていたので、夫が切断します。

そして娘を少しきれいにして、体重などを測ります。

すっかり普段のムードに戻った助産師と私たち。
いつもどおりに会話をかわしました。

体重を測る前 Kが意味ありげにニヤニヤしながら、
「ミホ、赤ちゃんの体重どのくらいだと思う?」と聞いてきました。

「分かんない。3000ちょっとくらいかな・・・?」と言うと、

「いやいや、3500くらいじゃない? Vはどう思う?」

Vちゃんは「私は 3700かな・・・?」

そして、実際に測ると・・・

身長54センチ、頭囲36センチ、体重3740グラム

すごい・・・こんな大きな子をこんなにスムーズに産んだんだ。。。
あらためて感動と驚きと達成感を感じました。

次にVちゃんが会陰を縫ってくれました。

「やっぱり切れちゃったんだね、大きい子だったし。。。」と言うと、Vちゃんは、

「最初頭がでてきたときは、ほんの少ししか切れてなかったんだけど、
肩と腕が出るときに赤ちゃんがもう少し通り道を作っちゃったんだよね。」
とひょいと肩を出すジェスチャーを交えて答えます。

これ以後、産じょく期に会陰の傷が痛んだ時は、Vちゃんのこの言葉を思い出して
“そう、娘がそうしたかったんだから”と受け入れる事もできました。

全ての処置が終わると、また二人は私たち家族を3人きりにして部屋を出て行き、
しばらくしてから戻ってきました。

シャンパン(風Sekt)とグラスを持って!!

あらためて、VちゃんとKとハグをして「おめでとう!」の言葉をもらいました。

私は「あなた達と一緒で、とても心地よかった。本当にありがとう。」と伝えました。

そして、4人で乾杯しました。 (きっとアルコールフリーだったのでしょう。)

こんなにしてもらって、心から幸せでした。

この助産院で、彼女たちと産めて、本当に本当にうれしかった。
ヒプノバースをして、本当によかった。

私たちはこれ以上ない喜びの気持ちでいっぱいでした。

この素晴らしいお産の体験は、一生忘れる事のできない宝となりました。

この後、最終的に娘の誕生4時間後には帰路へとついたのでした。

Vちゃんに荷物や着替えを手伝ってもらい、もう一度ハグをして別れます。
本当になんだか友達の家へ遊びに来て、優しく見送ってもらったかのようでした。

私たちは息子が帰宅する前に、
すでにもうひとりの家族と一緒に彼の帰りを待っていたのでした。(終)