ヒプノバース(催眠出産)出産記Ⅱ ~a.m.10:00-10:42~ 誕生

ヒプノバース(催眠出産)出産記Ⅰからの続きです~

 

10時くらいでしょうか。お湯の用意ができたので、入る事にしました。

 

お湯につかると確かに陣痛の体への負担が弱まった気はしましたが、
私は10分もしないうちにあがりたくなりました。

いつの間にかVちゃんがベッドの足もとの床に、
ヨガマットやタオルなどを用意してくれていました。

そこへ両膝を床につき、腕はベッドに置いて上半身を支え
四つん這いの体勢を取ってみたものの、すぐにベッドで休みたくなります。

ベッドへ横たわると、陣痛の波がどんどん大きくなり、
つぎつぎと強い波がやってくるようになりました。

周りのことや時間の感覚などがさらにあいまいになっていきます。
(このころ第二介助者のKがやってきました。)

私はしっかりとトランス状態へ入っていましたが
話しかけられれば意味も理解しているし、話すことも動くこともできます。

Vちゃんが陣痛の合間に、会陰のためのホメオパシーを2,3回くれました。

陣痛がくると体全体に波が大きく広がり、体もそれに反応します。

このときの感覚はなんとも表現しがたいのですが、
子宮の大きな波に、体中が反応する一方で、
痛みや苦しみといった知覚は意識中にないような感じ。。。

この最終段階の大きな波(陣痛)の間も、赤ちゃん誕生のときも、
一度も「痛い」とか「もう耐えられない」とか「逃げたい」
などとは一切思いませんでした

数回の大きな波が来た後、破水しました。

しばらくして やはりポジションを変えようと、
陣痛の合間にすばやくベッドの足もとへ移動し、さっきの四つん這いの体勢をとりました。

(短い陣痛合間に急いで移動する自分がおもしろくて笑ってしまったのですが、
後から聞いたら、ベッドの上ですでに頭が見え隠れしていたそう。
そんな時にも笑いながら、かつ自分の力で動けるものなんですね!)

すると次の波ですぐに頭が出そうになり、
その次の波で頭が出たのが分かりました。
頭だけ出た状態で赤ちゃんがむせているのが聞こえます。

そして・・・次の波で赤ちゃんは生まれ出てきました。

娘は、夫がとりあげてくれました。

夫が私の両足の下をくぐらせて娘を腕に抱かせてくれました。

”・・・やっと会えた。ずっとずっと会えるのを待ってたよ。

あなたはなんて素晴らしい存在なの!!”

-10時42分誕生-

浴槽からあがってわずか30分ほどのこと。

いきむこともなく、終始誰からも何の指示を受けることもなく
私たちのペースで、自然な流れとともに娘は生まれ出てきたのでした。

-ヒプノバース(催眠出産)出産記Ⅲへ続く-